発達障害《ASD(自閉スペクトラム症/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》の、元日本マイクロソフトの社長、自身がADHDであることをカミングアウトしている成毛眞氏のこちらの本を読みました。
発達障害は最強の武器である 成毛 眞:著 SB新書
著者の自信は、もともとの性格や、CEOとしてのこれまでの成功体験などで培ってきたものなのでしょう。
「ADHDの偏りは、才能だ!」と力強く言い切ってくれています。
もし、今自信を失っているADHDの人が読んだら、「頑張ろう」と思うきっかけになるかもしれません。
対処方法は?
エールは、自己肯定感を上げてくれるかもしれませんが、「そのままでいい」「特殊な才能を活かせ」と押されるばかりでは、結局具体的に何をしたらいいんだろう、となる人もいるのではないでしょうか。
こちらの本には、対処策がほぼほぼ書いてないのが残念です。
自叙伝ぽい内容でもあります。
おそらく成毛氏は、実際お会いしたら理屈も何もないくらい、マンパワー溢れる魅力的な人なのだろうと思います。文章でその魅力はなかなか伝わりにくいかもしれません。
同じADHDの特性を持っているのに、今ひとつピンとこなかったのは、エールを素直に受け止めがちな男性と、現実的な具体策を知りたい女性の感覚の違いもあるのかなと思いました。
発達障害《ASD(自閉症スペクトラム/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》のお子さんを育てているお母さんは、読んだら励みになるかもしれません。
ASD要素はなくADHDの要素の強い方なら、気持ちや気概を大事に思うでしょうから(理屈ではなく)、響くものがあるのではないでしょうか。
マイクロソフトCEOのビル・ゲイツは発達障害?
著書の中には、ビル・ゲイツと直接会った時の話が載っています。
目を決して合わさない、激昂した後何ごともなかったのように静まる、特定の動作を繰り返す、などASD(自閉スペクトラム症/旧アスペルガー)的な症状が見られたそうです。
余談ですが、品川駅に隣接するビル群の中に仕事で出向く会社があり、隣の棟は日本マイクロソフト社です。
社員はクロックスと短パンで出社といった感じで、スーツのおじさんばかりの品川駅で異彩を放っております(好感がもてます 笑)。
普段はどカジュアルですが、品川に行く際は少しきちんとした格好をして行く(なめられやすいタイプのためです)自分は、いつも羨ましいなぁと思って見ています。
SEやプログラマー、エンジニア、デザイナーは発達障害に向いていると言われる職業(技術や特化部分を強みにした仕事)です。
技術を持っている発達障害者が特性を生かせる会社、日本でもっとたくさん増えるといいですね。