発達障害《ASD(自閉症スペクトラム/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》の症状は、各個人によってバラツキがあり、環境によって左右されることも多く、自分で自分でコントロールするのが難しいことがあります。
自己分析をして、周りの助言を受け入れ、症状の傾向を少しづつ理解するよりないからです。
今回は発達障害の自分に振り回されながらも、懸命に挑んでいるリアルタイム自己発信型女性の
「エッセイ+情報本」 の紹介です。
「#発達系女子 の明るい人生計画 ―ひとりぼっちの発達障害女性、いきなり結婚してみました」 宇樹義子:著 河出書房新社
運営者きょまタロー は、この著者と同じ傾向があります。
発達障害の割合とは
ADHDの男女比は大人も含めると 5:5 のほぼ均等とのこと。
幼少の男子は症状が顕著で目立つのですが、 大人になると女性のADHDにスポットが当たることが多いイメージです。
そして ASD の男女比は 8:2 と言われ(諸説あります)
女性のASDは 発達障害の中でもマイノリティーになります。
本の著者 宇樹義子さんは
発達障害《ASD(自閉症スペクトラム/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》で、ASD自閉スペクトラム症の要素が強いタイプ。
私もASDの面を意識することが多く、日常生活の中で共感し合う相手(特に女性)が日頃から少ないのを感じています。
真の理解者がいないのはさみしいものです。
そういう意味では、ASD傾向の女性の本は新しいきずきが多いので、機会があれば読んでいます。
SNSで生き抜いた著者
この本では、宇樹さんの発達障害ゆえの困りごとや苦しみ、併発しているメンタル系の病気について綴られています。
これまで各症状にヘビー級に苦しんで来られた宇樹さん、
大変秀才の方で勉強好き、発達障害に関してもよく学ばれているので、それ系の情報が沢山載っています。
支援団体の紹介や、付き合い方(100%の期待や依存は危険である)が詳しく書かれています。
発達障害《ASD(自閉スペクトラム症/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》による貧困、
家庭崩壊のどん底状態から脱出するために、当時者がまずどうすれば良いか、とるべき具体的な行動などが載っています。
完全なマイノリティー弱者から、抜け出すための手段が情報化してあります。
宇樹さんはSNSを以前からフル活用されていたようで、ITやデジタルを味方にすることで
パートナーや知人もと出会ったそうです。情報収集が得意なんですね。
ASD ADHD の脳内
精神的、経済的にギリギリの状態の発達障害の方には、すごくオススメの本です。助けてくれます。
ひとつだけ挙げるとすれば、本の内容がてんこ盛りすぎて、情報を見つけにくいのが残念です。
宇樹さんの半生(エッセイ)と、具体的なお役立ち情報が、ごちゃごちゃになってしまっています。
これって、でもまさに ASDの人の脳内 を表しているんじゃないでしょうか!
記憶と暗記力が高く、人に勧めたい情報が盛り沢山なんですが、体系立てて人にプレゼンする
整理能力や配慮が後手後手になってしまうという 笑
それも含めて、読んでみてもらえたらいいなと思います。