pha これは名前です。
ファ さんと読みます。
息がもれる発声の ふぁ のごとく、phaさんはゆるめの雰囲気の男性です。
少しくまさんぽい喋り、モゴモゴしているのが癒される感じの方なんですが
「phaって誰よ?」 と言う方にはこちらの本
「ひきこもらない」 pha:著 幻冬舎
を一読していただければと思います。
引きこもりの大人の共同生活
フジテレビの日曜午後のドキュメンタリーで、phaさんの経営するシェアハウスのオンエアを、見たことある方も多いのではないでしょうか。
phaさんは最低限しか働かずシェアハウスを運営しながら、やっぱり働かないシェアハウスの住人達と共同生活を送っています。
猫も何匹か一緒です。
皆さん、リビングで漫画を読んだり、ゲームをしたり、好きなことをダラダラしながら過ごしている様子。
そうです、引きこもりの人たちが、ストレスなくお金をなるべく使わず、楽に生きている、夢のような(?)生活です。
とはいえ、もともと手に職を持った人や、技術職(エンジニア、プログラマー)の方、能力はあれど社会人として生き苦しく感じた人たちが、時々ゲームを作ったり、何か企画したりして暮らしているのです。
最初の印象は
phaさんの経歴は京大卒です。大手会社に勤めていたけれど、朝起きられない、みんなが普通にできることが自分は出来ない、など社会に順応できずに退職します。
それ以降は、大学寮のわいわい楽しいイメージを再現したいな、とシェアハウスを運営しはじめます。
SNSを活用し、家を貸してくれる人、家具を譲ってくれる人と繋がり、お金をかけずゆるくシェアハウス生活を送る様子が、メディアで話題を呼び、書籍化され、一部で有名になります。
私がphaさんを知ったのも、SNSでした。
でも、最初のイメージは 「シェアハウス経営をするけど働かない」 実はダウナーを売りにした意識高い系の人、なのかなと。
その後、著書を読んだり、ドキュメンタリーで実際のphaさんを拝見したところ、なんだかゆる〜い感じの人で、周りに人が集まってくるのもわかるような気がしました。
圧がないんですね。
それからは、密かなファンとして、メディアや本を読んでいます。
ふわっとさらっとした中に
phaさんの話してることや文章は、一見ふわっとして、スルスルと読みやすいんですが、実はそれってかなりの才能かと。
本には難しいことや回りくどいことは全然書いてありません。でも、すごく真意が伝わってくるんですよね、不思議。
多くを語らずそれが出来るのって、ワードセンスがすごくいいのだと思います。
題名 「ひきこもらない」 これもミニマムだけどすごーく色々なことが想像できて好きです。
内容はphaさんの日常エッセイです。
これを読むと、ゆる〜く過ごす中にも、葛藤や悩み、phaさん自身の内省などもうかがえます。
発達障害《ASD(自閉スペクトラム症/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》グレーゾーンの自分とリンクする部分も多く、力を抜いて生きるさまは、微笑ましくうらやましく、癒されるのでした。
普通ってなんだろう
社会規範からはみ出てもいいじゃない
無理せずいけるよ
そんな気持ちにさせてくれる本です。