「発達障害」といっても、ASD(自閉症スペクトラム/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症) LD(学習障害)の傾向や混在率
年齢による症状の出方、グレーゾーンの存在など
ひとくくりににして考えてしまうのは少し乱暴な部分もあります。
そこで今回は、女性の発達障害者 ADHD ASD について書かれた本の紹介です。
「女性のための発達障害の基礎知識 会社や学校に行けなくなる前に知っておきたい14章」宮尾益知:著 河出書房新社
ターニングポイント
性別によって症状の現れ方は違います。
つい最近まで男性の発達障害《ASD(自閉スペクトラム症/旧アスペルガー) ADHD(注意欠如・多動症)》を中心として考えられてきたので
女の人はピンとこない点も多かったはず。
最近では女性の発達障害の認知も進んできているので
一度これまでの知識は置いておき、新たな気持ちで
メディアの情報をおさらいしてみる時なのかもしれませんね。
女性と男性の違い
男性は良くも悪くも 単純=ストレート です。
発達障害の症状も分かりやすく子供の頃に現れます。
女性は調整力が男性よりも発達しているため、子供の頃に症状が分かりづらい事もあります。
少し変わっているとか、男の子と遊ぶことが多いとかくらいにしか出ないことが。
ですが、小学校の高学年に入る頃、周りの女子との差が目立ち始めます。
思春期には戸惑うことが増え、違和感を抱え始め、いじめられたりすることも。
ただ、思春期は発達障害ではなくても、不安定で悩みがいっぱいな時期です。
沢山ある悩みの一つとして辛さは相殺されてしまう事も多いと思われます。
社会に出てから
とにかく女子の発達障害者が困難に直面しがちなのは
お金をもらって働くシビアな世界に飛び込んでから。
責任を伴うことが当然な「大人の社会」で、不具合が爆発する傾向があるのではないでしょうか。
”女性のための発達障害の基礎知識”では、女性の障害の傾向や対策
更に ADHD ASD に分けて対処方法が載っています。
きょまタローが心に響いた点を引用させてもらいます。
『メタ認知力をつけるため』
たとえばADHDの女性の場合は、寝る前に今日1日の自分を振りかえって、点数をつける方法がおすすめです。その際、単に「今日の私を頑張った」と自己評価して点数をつけるのではなく、今日の自分の行動を周囲の人はそのように見ていたのかという視点で点数をつけてみるのです。これより他人の目を通じて自分を客観的にみる力が養われてきます。
点数は高い日もあれば低い日もあるでしょうが、このトレーニングは点数をつけることで自分を振り返り、客観視することが目的なので、「今日は低かったけれど、明日はもっと頑張ろう」とポジティブに捉えておけばいいと思います。
ASDの女性の場合は、自分や他人の感情を振り返るのはむずかしいかもしれませんが、今日のできごとを写真に撮った情景のように覚えている場合があります。その情景の中にいる他人が、自分にどんな表情を向けていたのかを思い出してみましょう。「このとき私はこんな目で見られていたんだな」ということがわかり、他人から見た自分を意識できるようになってきます。
視覚優位、聴覚優位
本にはそれぞれの特性と仕事について書かれていました。
- ADHD は聴覚言語情報の処理が得意
- ASD 視覚情報の処理が得意
ADHD は小規模内で移り変わるアイデア勝負の仕事:IT系、マスコミ系、ベンチャー企業、小規模な貿易業、小売業
ASD は自分の世界の中でパフォーマンスする仕事:アート系、デザイナー系、マスコミ関係、IT系、研究職、翻訳業、工場製品管理部門、業務管理部門の事務、調理関係、清掃業
発達障害症状の違い
運営者きょまタローは、40代で自分が「発達障害」な脳の持ち主であることに気がつきました。
掘り下げていくとどうやら「グレーゾーン」と言われるタイプで、診断が出る出ないは環境やお医者による可能性があると。
考えた結果病院には行かないことを選択(このことは又別の機会に)。
そのうちに ASD ≥ ADHD な割合だろうこともわかってきました。
女性のASD、グレーゾーン、、 発達障害の中でもマイノリティーのように感じてしまいますが
そういうことでもないのかなとは最近は思っています。
全ての 発達障害 の人はひとりひとり症状の出方や対処方法は違うはずだからです。
こちらの本は、そのファーストステップを踏むのには最適なのではないかと思い、お勧めします。